保内郷メディカルクリニック 内科より
健康診断（健診）は、自覚症状がないうちに進行する「サイレントキラー」（高血圧、糖尿病、脂質異常症など）を見つけ出す、最も重要かつ基本的な予防医療です。「特に体調が悪くないから」「忙しいから」と健診を先延ばしにしていませんか？
私たちは、健診を単なる「通過儀礼」ではなく、ご自身の健康を維持し、将来の重篤な病気を防ぐための「未来への投資」であると考えています。今回は、健康診断の重要性と、当院での健診、そして結果の活用法についてお伝えします。
1. なぜ毎年、健康診断を受ける必要があるのか？
私たちの体は、加齢や生活習慣の影響を日々受けています。特に、生活習慣病は、初期には全く症状が現れません。
❶ 自覚症状がない病気の早期発見
高血圧、糖尿病、脂質異常症（高コレステロール）、そして初期のがんなどは、症状が出たときにはすでに進行しているケースが多くあります。健診でわずかな数値の異常やサイン（肝機能異常、貧血、尿潜血など）を見つけ、早期に対処することで、重症化を防ぐことができます。
❷ 継続的なデータ比較によるリスク評価
健診のデータは、毎年比較することで価値が増します。今年の数値が基準値内でも、昨年から急激に悪化している場合は注意が必要です。過去からの傾向を分析することで、将来のリスクを予測し、より早い段階で生活習慣の改善や治療を開始することができます。
❸ 健診は「未来の医療費」の節約
重篤な病気を発症すると、治療費や入院費が高額になるだけでなく、仕事や生活にも大きな支障が出ます。年に一度の健診は、長期的な視点で見れば、医療費や介護費の大きな節約につながります。
2. 当院で実施している主な健康診断・健診の種類
保内郷メディカルクリニックでは、地域の皆様の健康維持のため、各種健診を実施しています。
- 特定健康診査（特定健診）： 40歳から74歳までの方を対象とした、メタボリックシンドロームに着目した健診です。糖尿病や高血圧などの生活習慣病の発症リスクが高い方を早期に見つけ、保健指導に繋げることを目的としています。
- 一般健診・雇用時健診： 企業にお勤めの方や、就職・転職時に必要な健康診断です。（検査項目はご要望に応じて対応いたします。）
- 各種がん検診（連携）： 当院の強みである消化器科・内視鏡科と連携し、胃がん、大腸がん検診を実施しています。
- 大腸がん検診（便潜血検査）： 採便によって、大腸からの出血の有無を調べます。陽性の場合、すぐに当院で大腸カメラ（精密検査）の予約が可能です。
- その他： 随時、ご相談に応じて各種健診に対応いたします。
3. 【最も重要】健診後の「要精密検査」対応力
健康診断の結果で最も重要なのが、「要精密検査」や「要治療」の判定が出た場合の対応です。
「精密検査」を指示されても、「怖い」「忙しい」といった理由で放置してしまう方がいますが、これは大変危険です。精密検査の指示は、健診データから何らかの病気が隠れている可能性が高いことを示しています。
🏥 当院の強み：「ワンストップ」での精密検査対応
保内郷メディカルクリニックは、内科・消化器科を核とし、複数の専門科が連携しているため、健診後の再検査や精密検査に迅速に対応できる体制が整っています。
- 「血便（便潜血陽性）」の指摘： 大腸がんの可能性を調べるために、大腸カメラ（内視鏡検査）が必要です。当院では、苦痛を最小限に抑えた内視鏡検査をすぐに予約・実施し、必要であればその場でポリープ切除などの治療も行えます。
- 「貧血」の指摘： 特に男性や閉経後の女性の場合、消化管からの出血が原因である可能性があります。内科と内視鏡科が連携し、胃カメラなどで出血源の特定を急ぎます。
- 「肝機能異常」「脂質異常」の指摘： エコー検査やより詳細な血液検査で原因を究明し、高血圧や糖尿病と合わせて、生活習慣の根本的な見直しと治療計画を立てます。
健診の結果は、当院の内科医が丁寧に説明し、異常が見つかった場合も、すぐに次のステップ（精密検査、治療）へと移行できるのが大きな利点です。
4. 健診結果を「健康寿命」に繋げるために
健康診断を受けて終わりではありません。結果を活かし、健康寿命を延ばすために大切なことは、「継続的な相談」です。
当院は、健診結果を基に、高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病の長期的な管理をサポートします。年に一度の健診と、その後の定期的な通院指導を組み合わせることで、私たちは地域の皆様の健康の「伴走者」となります。
「病気になってから治す医療」から、「病気になる前に防ぐ医療」へ。
健康診断は、その実現のための第一歩です。ご自身の健康を守り、大切なご家族と長く健やかに過ごすために、今年の健診をぜひ保内郷メディカルクリニックで受診してください。